2020年2月1日10,369 ビュー View

【リンパ球形質細胞性鼻炎】鼻水・くしゃみが出る、鼻づまりが起きたら疑うべき病気

「リンパ球形質細胞性鼻炎」は鼻水、くしゃみが継続するといった症状があらわれ、ダックスフンドが患いやすい病気のひとつ。蓄積した鼻汁やくしゃみによって生活の質が落ちたり、時に誤嚥性肺炎を引きおこすことがあるのでその点には十分注意が必要です。
ダックスフンド,病気

Masarik/shutterstock

病気のサイン

鼻水が出る。くしゃみが出る。鼻が詰まっている。

 

原因

慢性の鼻炎を引きおこす原因には、ヒトでは花粉症であったり、カビやハウスダストなどのアレルギーによって引き起こされることがわかっていますが、犬でははっきりとした原因はわかっていません。

 

もちろん、ヒトと同様のアレルギー性もあるでしょうし、それ以外にも免疫が関与していることも推測されています。

 

症状

最初は透明な鼻水がよく出る。次第に、膿性の鼻水へと変わって行きます。

抗生剤を使用しても改善が認められない。

くしゃみを連発し、ダックスは体高が低いのでくしゃみの際に床に顔を打ち付ける。

長期間にわかってくしゃみ、鼻水は呈するものの、それ以外は元気食欲問題がない。

 

診断

一般身体検査やレントゲンなどの画像検査では確定診断をすることが難しいです。

 

確定診断には、麻酔下で、鼻腔内の粘膜から組織を採取し、病理検査によって確定診断となるため、ある程度以下の条件を満たす場合にこの疾患を疑い治療を開始する場合もあります。

 

・ミニチュアダックスフンドである

・最初は透明な鼻水であった

・くしゃみが多い

・抗生剤が殆ど効かない

 

治療法

完全な治療法はなく、あくまで症状の緩和が目的となります。

 

鼻汁を減らし、鼻づまりを解消し、くしゃみを減らし、生活の質を向上させることが目的となります。

 

治療薬としては高用量(免疫抑制量)のステロイドが治療の基本となります。

 

それ以外に、ネブライザーや抗生剤、その他の免疫抑制剤の併用などが治療の主体となります。

 

症状は1−2週間で8割の症例が改善すると言われていますが、その後良い状態が維持されても、減薬とともに症状¥が再発することもありますし、治療に全く反応しないケースも存在します。

 

予後

この疾患自体は鼻水、くしゃみが継続することであり、特に大きな問題となるわけではありません。

 

しかし、蓄積した鼻汁やくしゃみによって生活の質が落ちたり、時に誤嚥性肺炎を引きおこすことがあるのでその点には十分注意が必要です。

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