【情報更新】ペットの新型コロナウイルス感染「続報」について。
目次
2020.3.1更新:2020年2月28日に香港で公開された情報について追記しました
【2020年3月1日更新】香港で「低いレベルでの新型コロナウイルスが検出された」という報道について
数週間前から世界中のトップニュースとなっている新型コロナウイルスについてですが、2020年2月28日の時点で香港でペットとして飼われている犬に「低いレベルでの新型コロナウイルスが検出された」という報道がありました。
しかし、香港の漁農自然護理署(AFCD)の発表(2020年2月28日時点)では、犬の鼻と口の粘膜にたまたま付着した新型コロナウイルスを検出してしまった可能性があるため、犬の体内で新型コロナウイルスが増殖したかは確定していないとのこと(犬が感染したことを確認したということではありません)。
また、仮にペットに新型コロナウイルスが感染するとしても、コウモリなどの野生動物との接触がほぼ無いに等しい日本のペット飼育環境において、ペットへの新型コロナウイルスの感染は飼い主からペットへ、という経路しか考えられませんが、この可能性は非常に低いと考えられています。
新型コロナウイルスに関しては、人間に対しても、またペットに対しても真偽不明の情報がさも本当であるかのように流れたり、報道を誤って解釈し間違ったニュースが流布されているケースも多々あります。
中にはそういったニュースを鵜呑みにしてペットを手放すという選択をする人がいないとは言い切れません。
もちろん、その正体がまだよく分かっていない新型コロナウイルスに対して不安を感じる人は多いと思いますが、どうか落ち着いて正しい情報を受け取ってください。
なお、新型コロナウイルスのペットに関する情報は東京獣医師会のHPなどで随時更新されています。
噂や不安に呑み込まれることなく、まずは自分自身ができる範囲の予防を心がけ、家族であるペットを誤った情報から守ることを考えてくださいね。
▼以下、2020年2月25日時点での記事となります。
新型コロナウイルスがペットに感染した例は現状ナシ。
今回の新型コロナウイルスとペットの関係について是枝院長が教えてくれたのは、世界屈指の生物および農業関連の設備を誇る名門大学、カリフォルニア大学デービス校が発表した参考文献。
それによると、まず人がかかった新型コロナウイルスが犬や猫といったペットに感染ったという報告は今の所一切ないので、その心配は非常に小さいそう。
しかしながら今後状況が変化すれば人からペットに感染るという可能性を完全に否定することはできないので、獣医師会が発表している情報(東京獣医師会)(大阪府獣医師会)をこまめにチェックし、信頼できる情報源がリリースした最新情報を把握することが大切です。
人間でも新型コロナウイルスのような病気が流行すると真偽のほどが定かではない情報がSNSなどを駆け巡るけれど、まずはその情報が本当に正確なのかを確かめてむやみに怖がることなく、正しく知って予防や対策をとりましょう。
犬や猫のコロナウイルスってこういうもの。
実は犬や猫にも固有にコロナウイルス感染症があります。
しかし、これらはとてもまれな病気であり、犬の場合は軽い下痢症状を、猫の場合は伝染性腹膜炎を起こすもの。
これら犬や猫のコロナウイルス感染症は「種特異性*」が高いため、これまで人を含めた他の動物に感染したという報告はないそうです。
また、犬のコロナウイルスが猫に感染る、あるいは猫のコロナウイルスが犬に感染るということも一般的ではないので、犬や猫と一緒に他の動物を飼っているオーナーさんもご安心を。
*「種特異性」とは携帯あるいは機能の上で、ある種は共通に持っているけれど他の種には認められない特色のこと。
ペット向けの新型コロナウイルス検査はある?
2020年2月25日時点で、ペットが新型コロナウイルスに感染しているかどうかを検査する方法はありません。
現状では人間の新型コロナウイルスがペットに感染したという報告がないことから、人からペットに感染るという感染経路は今のところない模様。
ただ、これも100%有り得ないというものではないので、もしペットへの感染が心配な場合はたくさんの人が集まる場所やイベントにペットを連れて行かないなど、感染リスクを減らす工夫を。
人間でもウイルス対策の基本は人混みや満員電車を避けることですが、そのあたりはペットも同様だと言えそうです。
また、新型コロナウイルスの感染者とペットが濃厚接触をした後にペットの具合が悪くなった場合などは、念のため先に電話をして事情を話してから掛かり付けの動物病院へ行くようにしてくださいね。
もしオーナーが新型コロナに感染した時に。
飼い主であるアナタ自身が新型コロナウイルスの感染が疑われる場合、厚生労働省が設置する「帰国者・接触者相談センター」に連絡して指定された病院で検査を受け、感染が認められたら一定期間の隔離入院を要します。
その際、愛するペットを安心して預けられる場所の確保がとても重要。
よく旅行などの際にはペットシッターを頼み、普段ペットと暮らしている自宅に通ってもらって相棒のお世話をしてもらうという人もいるけれど、新型コロナに感染した場合、シッターさんへの感染リスクを減らすために自宅にペットを残して通いでお世話してもらうのは極力避けて。
さらにペットをホテルなどに預ける前には念の為シャンプーをして被毛を洗浄してから預ける、ペットと接する際にはマスクやグローブを着けてもらうように伝えることも忘れないでくださいね。
おわりに
今なお感染拡大が続く新型コロナウイルスですが、現状でペットと新型コロナウイルスについて分かっているのは今回紹介したことが全て。
もちろん新たな情報があれば随時アップデートしますが、まず何よりも大切なのは、正しい情報を知りフェイクニュースや間違った情報に惑わされないこと。
これはペットだけでなく人間の感染についても同じだけれど、「正しく怖がる」ことが必要不可欠です。
なお、感染力が高いとされる新型コロナウイルスだけに、家族の誰かが感染したら同じ家に暮らす家族全員に軒並み感染することを想定し、家族以外に相棒を預けられる場所やペットホテルを探しておきましょう。
(こちらの情報は2020年2月25日時点のものとなります)
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